四万十市議会は令和4年9月12日に定例会を開催し、様々な重要課題について議論が行われた。中でも、学校教育や不登校児童生徒の支援、コロナウイルス感染症に関連する問題が主要なテーマとして取り上げられた。
学校教育の分野では、上岡真一議員が、児童生徒の不登校や自殺防止についてなど深刻な問題提起を行った。特に長期休業明けにおける危機管理について指摘し、教育長の久保良高氏が発言。「確かに学校再開時には不安を抱える子供たちが多く、教育委員会ではできる限りのフォローを行っている」などと述べた。特別な支援の重要性や、専門家との連携の必要性にも言及し、具体的な対策が求められる。
次に、コロナウイルス感染症の影響についての議論もあった。山下幸子議員は、感染者の自宅療養が続く中での支援体制の強化を訴え、「行政の支援窓口が不明確では、困っている市民が十分なサポートを受けられない」と懸念を表明。健康推進課長の渡辺和博氏は、地域の福祉団体との連携や、支援体制の整備が進行していることを説明し、「今後も状況に応じた支援を行っていく」とした。
また、四万十市では、マイナンバーカードの普及促進にも取り組んでおり、これまでの結果として、申請率や交付率が向上したことが報告された。市民・人権課長の加用拓也氏は、「マイナポイントの活用により、引き続き普及を進めていく」旨を述べた。この中で市民の理解を深め、積極的な参加を促す努力が強調された。
さらに、議会では四万十川学遊館の運営や、公共施設の管理についても意見が交わされた。利用者の増加が求められる中、観光を意識した取り組みも必要とされている。そこで、金子観光商工課長は、「地域の特性を生かしたイベントの企画など、観光客誘致に向けた新しいアプローチが必要」と述べ、現状の不十分な点を改善すべく努力していく方針が示された。
こうした議論を通じ、議会は市民にとって大きな影響を与える課題への対応を模索し続け、市の将来に繋がるよう必要な施策を検討していくことが重要視されている。今後も市民の生活や福祉に資するため、市と議会が連携しながら課題解決に向けた取り組みを進めることが期待される。