令和3年9月16日、四万十市議会の定例会が開催され、多岐にわたる議案が一括して審議された。
主要な議題として、令和2年度の一般会計や各種保険会計の決算認定が挙げられた。また、令和3年度の補正予算についても審議が行われ、特に教育関連の予算が焦点となった。下田小学校校舎改修に関する予算案は、再編計画に直結しており、議員の間で活発な質疑が交わされた。
特別に注目されたのは寺尾真吾議員からの質問であった。寺尾議員は、下田小学校校舎の改修が否決された場合、下田中学校の再編にどのような影響があるのかを市長と教育長に問いかけた。この質問は、令和4年度に生徒が進級する際の進路選択に関わるもので、重要な論点である。
中平市長は、仮に改修予算が否決された場合でも、すぐに全学年一斉に再編を行うことは考えていないと説明。また、教育委員会の決定を尊重しつつ、地域住民や保護者への配慮が必要との見解を示した。市長は、「改修計画を精査し、保護者の意向を基に再考すべき」と強調した。
また、久保教育長も市長の見解を支持し、教育委員会としての考えを明確に示した。彼は、教育現場における判断の重要性を伝え、教育環境の維持が最優先であると述べた。タイミングを逃さず、再編に向けた意見聴取や調査が進められていることも伝えられた。
その他にも、234号議案などの新条例改正案や、過疎地域持続的発展計画なども審議され、地方自治体における様々な課題が取り上げられた。議会の配分された各議案は、今後委員会に付託され、さらなる審議が期待される。議会全体として、議員の議論の中で地域の声を反映させることに努めてもらいたいとの姿勢が伺えた。