第473回高知市議会定例会が開催され,複数の重要議案が審議された。中でも,岡崎誠也市長は,災害対策や市民生活の安全を確保するための施策について具体的に提案した。
市長は,自然災害の頻発や南海トラフ地震への備えとして,防災対策の強化が必要であると強調した。特に防災行政無線や一斉メールの有効活用を進め,市民が迅速に避難行動をとれる支援を行うことが急務だと述べた。山口正幸議員の指摘に対して,市長は,高齢者の避難情報伝達が重要であり,啓発活動を進めていく方針を示した。
また,昨今の大規模災害に関連して,アマチュア無線の有効性に関する提案も出された。神岡俊輔議員は,災害時のアマチュア無線を活用した災害情報の収集及び伝達体制について質疑し,市長は,今後関係団体と協力しながら,具体的な連携の強化を進める意向を示した。
さらには,市民からの支持が多い自転車通学の安全対策や,フレイル予防の取り組みについても言及があった。フレイルについて,市長は,すでに多くの取組が行われていることを説明し,今後さらに栄養指導なども含めた施策を進めていく考えを示した。
この他,学校給食の安全性やプラスチックごみ削減の必要性についても議論が行われ,特に学校給食には国産食材の使用が進められていることが強調された。健康福祉部長は,食材の安全性を確保するために,厳格な調達基準を設けていると述べた。
議会においては,海洋プラスチック等の問題についても言及され,環境部長は市の取り組みに期待を寄せる声が上がるとともに,地域猫活動の重要性も取り上げられた。市長は,地域猫活動に対する地域住民の合意形成と支援が必要であるとして,今後も協力して行く意向を示した。
今回の定例会を通じて,市民の社会的ニーズに基づいた柔軟かつ迅速な施策が強く求められていることが再確認され,多彩な意見交換が行われた。今後の高知市の進展に期待が寄せられている。