いの町議会は令和3年第3回定例会を9月17日に開催し、観光行政や地域効果に関する重要な議題が討議された。
最初の質疑では、伊東 尚毅議員が観光行政に関する質問を行った。具体的には、UFOライン周辺の登山道整備の必要性について言及し、整備計画が求められるとの意見を述べた。町長の池田 牧子氏は、登山道の整備が急務であると認識し、法的な位置付けが不明確でボランティアに頼っている状況を説明した。
また、伊東議員は秋冬観光事業についての取り組みについても質問し、UFOラインを活用した紅葉シーズンの観光商品や冬山観光の進捗状況を確認した。町長は、通年を通じた観光誘致の強化に取り組んでいるとコメントした。
この他、地域経済への効果についても触れ、観光客が町内の施設を利用し地域産品を消費する仕組み作りが重要だと指摘した。池田町長も「地域内での消費拡大を図るため、魅力ある商品設定が求められる」と述べた。
幼児教育に関する議論も活発に行われた。議員は幼稚園や保育園の質の維持について質問し、保護者からの要望を考慮した対応が求められると強調した。教育次長は「子どもたちに対する教育の質を確保するために、地域に合った取り組みを進めていく」と答弁。
農業経営の課題も議論に上がり、特にスマート農業の推進が必要との声があがった。新規就農者への支援や後継者育成策が求められ、農業課は国や県の補助制度を活用しながら取り組んでいく姿勢を示した。
集中豪雨時の避難計画についても意見が交わされ、町の防災対策の重要性が再確認された。地域住民の安全を確保するための取り組みとして、避難計画書の作成支援が求められていることが強調された。
全体を通して、議員らは町の観光振興や地域経済の活性化に向けた議論を重ね、必要な施策の実現を目指している。町長はこれらの意見を踏まえ、いの町の発展に向けての姿勢を示した。