令和5年第3回横浜市会定例会が開催され、重要なテーマが取り上げられた。
最も注目されたのは人口減少問題である。横浜市の市長、山中竹春氏は、人口減少が進行する現状に危機感を抱いていると述べ、そのための施策を模索していることを強調した。また、若い世代の転入促進や出生数向上に向けた政策を一層進める必要があると述べ、住宅の立地促進が重要であるとの考えを示した。こうした意見に対し、自由民主党の磯部圭太氏は、細やかな子育て支援が不可欠であり、特に前向きな出産に対する経済的援助が重要であると指摘した。
次に、中学校給食の実施に関する議論も活発であった。磯部氏は、全員制の中学校給食の導入を求め、給食の質や生徒一人ひとりへの配慮についても触れた。市長は、本市の中学校給食を温かくおいしいものにし、一人一人への配慮も進めると説明した。
また、歯科口腔保健の推進に向けた計画も審議された。磯部氏は、健康寿命の延伸を目指すためには、歯と口腔の健康の管理が重要であると改めて訴えた。市長は、健康横浜21と一体的に進めていくとの方針を示した。
さらに、市営交通の経営に関する議論も行われた。市営交通局長は、交通局の収支について明るい見通しはないが、持続可能な経営を目指すと述べたが、厳しい状況が続くことも認められた。一方で、地域交通の実現に向けた動きについても話され、地域密着型の交通サービスの拡充が求められている。
高齢者支援に関する問題も取り上げられた。特に、身寄りのない高齢者に対する支援や、地域内でのネットワーク形成について意見が交わされた。市長は、今後も高齢者施策の充実に力を入れると表明し、地域支援のために様々な機関との連携を進めるべきだとの考えを述べた。
今回の議論は、人口減少や支援策など、多岐にわたる重要な課題を扱い、横浜市が直面するであろう様々な未来の展望に関して、市長や議員たちが意見を交わす良い機会となった。