令和2年第1回定例会では、複数の重要議案が審議された。
中でも、第90号議案から第106号議案までの一括議題が注目される。
本議案には、鹿児島市手数料条例の一部改正や光ブロードバンド整備促進事業、さらに教育費に関連した各種の補正予算が含まれている。
特に、光ブロードバンド整備については、北部地区や桜島地区のデジタルディバイド解消が期待されている。
のぐち英一郎議員は、北部地区と桜島地区の通信環境整備の進捗に関連し、「この事業で騒音や通信の遅延などの問題が解消されるか」と質問した。
回答した総務局長の白石貴雄氏は、整備により世帯のカバー率が99%以上になると見込んでおり、誰もが同等に通信インフラを利用できる環境を強調した。
また、教育環境の改善も重要なテーマの一つとなった。
佐藤高広議員は、国が推進するGIGAスクール構想に基づくICT環境整備事業について、「端末をどう活用するのか、教育現場での効果について具体的な進捗状況を教えてほしい」と発言した。
杉元羊一教育長は、1人1台端末の整備で児童生徒の学習意欲を高める狙いがあるとしつつ、今後の活用法を見極めていく必要性を指摘した。
さらに、幼児教育無償化事業に関しては、大幅な減額が見込まれていることが問題視された。
園山えり議員は、補正額が55.8%の減額であることに疑問を呈し、その要因を詳細に解説するよう求めた。
中野和久健康福祉局長は、詳細が昨年国から示されず事業が計画通りに行えなかったことを理由に挙げた。
この会議では、市の財政や教育政策が市民の生活にどのように影響するかが焦点となり、各議員からの厳しい質疑が市当局に投げかけられた。
今後も各議案の進捗状況が注視され、市民への報告が求められる。