令和2年第2回鹿児島市議会定例会が行われ、各議員が中小事業者への支援策や土地利用、農業の振興策について質疑を行った。特に、大園盛仁議員は「鹿児島市集約型都市構造に向けた土地利用ガイドプラン」を巡り、具体的な進捗状況や課題を指摘し、成果が出ていないことに対する危機感を表明した。
また、建設局長の福留章二氏は、「農地の多面的な機能を意識しながら、農業生産基盤の整備を推進している」と報告したが、議員からの指摘に対し、具体的な対策が不十分であるとの意見があり、現状の改善を求める声が相次いだ。
新型コロナウイルス感染症の影響についても触れられ、市民連合の伊地知紘徳議員は児童クラブの開所延長や、公共交通不便地対策事業の必要性を訴えた。特に、昨年からの施策を推進する中で生じたマンパワーが確保できない状況や、各事業の進捗について確認を求めた。
さらに、市長の森博幸氏は、感染症対策として多くの施策を進めていく考えを示し、支援金の拡充も視野に入れていると述べた。特に、児童クラブの支援員確保が課題であり、今後も地域との連携を深めることが重要であると強調した。
こうした中、議会内では、国、県の制度から漏れた中小事業者への支援を強化し、経済回復に向けた施策を一体的に進める必要があるとの合意が形成されている。議会の質疑を通じて、市民の声に応える政策の実現に向けて議員の意見が集約されたことが今回の議会の重要な成果となった。