令和2年第1回鹿児島市議会定例会が2月26日に開催され、本市の予算や財政に関する主要な課題が議論された。
本市では、令和2年度の一般会計は積極的な予算として2,771億1,100万円を計上。これについて市長の森博幸氏は、基礎的財政収支の黒字化を目指す国の動きとの整合性を強調した。
具体的には、地方交付税が過去最高額に達し、安定した財源の確保が期待される。例えば、普通交付税と特別交付税の各々の額は対前年で増加。地域活性化やバリアフリー施策の必要性が増す中、森市長は社会保障関係経費の重要性にも言及した。.
また、財政規律を守りつつも、必要経費を盛り込むことで、市民生活に直結する事業の維持・拡充を目指す姿勢が見られる。これには、特に基盤整備や交通施策が含まれ、次世代技術による進化やクルーズ船の寄港促進など、観光振興も重要事項として挙げられた。
予算の中でも特に注視されているのが、Society 5.0に向けたデジタル技術の推進。本市でもEducationやICT教育の実施が求められ、教育長の杉元羊一氏が取り組みを説明した。特に、地域の小・中高校において英語教育の強化が求められ、「新しい時代に合わせた学び」を実現するための施策が明らかにされた。.
また、令和2年度は、まちづくりやひとづくり、しごとづくりの3点を戦略の柱にし、住環境の整備の他にも、地域の活動資源を活用した新たな取り組みや、医療体制の強化も議論された。
さらに、公共交通機関に関しては、市営バスの一部路線が民間に移譲されることが決定。利用者に対する影響への考慮が必要で、事業者との連携によりスムーズな移行が期待されている。
若き薩摩の群像の追加建立による歴史の再確認や、環境配慮に基づいた公園整備や地域振興についても議論が交わされた。
全体を通じて、予算の適正化や持続可能な行政運営が求められる中で、市議会議員は市民の声を反映する重要な役割を強く認識し、引き続き市政の発展に寄与する意気込みを見せた。