観音寺市では、令和２年度の施政方針が発表された。市長の白川晴司氏は、主要な施策として企業誘致、子育て環境の充実、防災・減災対策、教育環境の整備を柱に掲げた。
白川市長は、「ひとが交わるにぎわいづくり」を提案し、地域経済の活性化を目指す施策に言及。「観音寺港埋立地や競輪場跡地の活用による企業誘致も計画している」と述べ、新たな雇用創出を狙うとした。具体的には、約19.1ヘクタールの総面積を確保し、1,000人以上の雇用を生む企業誘致に努めると強調した。
子育て環境については、医療費補助や保育料無償化の施策を進め、安心して子育てできる地域を目指す。特に、地域における防災・減災対策は充実が求められ、市では「観音寺市地域防災計画」を改定し、ハード面だけでなくソフト面からも防災対策を図る見通しだ。教育環境に関しても、教育長の三野正氏は「豊浜小学校の改築計画」を進め、安全で適切な給食提供体制の整備に取り組むとした。
また、地方創生の一環として行財政改革にも焦点が当てられ、白川市長は「選択と集中」を強調し、必要な予算を確保するための効率化を進める姿勢を示した。特に、地域生活に関しては、減少する住民コミュニティの維持が課題になっており、地域自治会への補助が強化されることでコミュニティ活性化が期待されている。さらに、農業振興策や山林の保全も同市の重要課題として挙げられ、継続的な取り組みが求められる。
一方、新型コロナウイルス感染症への対応についても、白川市長は市民の安全確保を最優先にし、関係機関と連携した取り組みを進めると述べた。市民に正確な情報を提供し、感染拡大防止に向けた施策を強化したいとの意向が示された。