観音寺市議会が令和5年第5回定例会を開催し、議員から様々な重要事項に関する質問が上がった。
特に注目されたのは、新「道の駅」に関する質問で、16番の大久保隆敏議員が市長の佐伯明浩氏に道の駅の視察研修の成果を問うた。市長は、群馬県を中心に4つの道の駅を視察した結果、開業後20年以上経過した道の駅の運営手法から地域産業の活性化に寄与する重要性を学んだと述べた。道の駅における施設整備についても、PFI手法を併用した指定管理者制度により行われることが説明された。
道の駅の整備において、地域の実情に合わせた位置づけと運営手法の多様性について、成功事例を交えた説明があり、市長は「新道の駅のコンセプトとして『暮らす』『招く』『育てる』を掲げ、市民の意見を取り入れつつ、個性と魅力を生かした整備を進める」と強調した。
次に、通学路での安全対策が課題にされ、9年前から改修が進められている市道下木屋豆塚線に関する進捗状況について、建設部長が説明を行った。特に、急カーブの危険箇所については、優先的に整備が進められ、今後10年間で約50%を完成目指すとした。地元からの要望が寄せられており、工事の進捗に期待が寄せられている。
また、伊吹航路に関しても重要な報告がなされた。民営化された新造船の運航中、乗組員がけがをし、それが欠航につながった事例が紹介された。市民部長は「乗組員のけがで発生した欠航は、技術者が予備船の点検作業中に転倒し、機関室に閉じ込められたことが原因である」と説明し、再発防止に向けた対策が検討されていることを伝えた。
マイナ保険証についても議論が及び、国の制度変更による混乱が懸念されている。副市長は「資格確認書が発行される新たなシステムに関して、市は未だ情報整理に苦慮している」としたが、今後の取り組みが期待されると述べた。
最後に、観音寺市教育大綱(案)についても質問が上がり、教育部長がパブリックコメントの実施状況を報告した。市民からの意見が多数寄せられ、今後の教育政策に反映されることが期待される。市民とともに、安心して暮らせる環境づくりを進める考えが示された。会議は、市民との連携を強化し、さらなる発展を目指す姿勢を印象づけた。