令和5年第3回観音寺市議会定例会が、6月29日に開催された。
会議では、印鑑、手数料や税に関する条例改正案、財産処分、補正予算などの重要議案が審議された。特に、議案第37号の観音寺市税条例改正では新たに森林環境税が導入されることが注目された。これは、東北震災対策として利用されるが、藤田均議員(日本共産党)はこの新税導入について懸念を示し、税の集め方が個人に偏っている点を指摘した。
次に、議案第50号の令和5年度観音寺市一般会計補正予算においては、歳出において1億93万4,000円が追加され、総額310億6,991万6,000円となる。主な増額項目として、デジタル行政推進や子ども基金に関する支出が上がっている。市民のニーズに応えるための予算配分が求められる中、篠原議長は各議案に対し穏やかな合意が得られたことを評価した。
さらに、陳情第1号「インボイス制度の実施延期を求めること」が議題に上がり、多くの議員が反対意見を表明した。藤田議員によれば、10月からの実施が中小業者にとって厳しく、生活が脅かされる可能性が高いと注意喚起を行った。しかし、白川雅仁議員(公明党)は、制度導入が消費税の透明性を高めるものであるとし、延期の必要性を否定する意見を述べた。
閉会に際し、市長は今度の銭形まつりの復活を期待し、市の活力を高める施策に意欲を示した。議会では全会一致での承認が多かった一方、インボイス制度については賛否が分かれる結果となった。市民との対話を重視し、健全な経済環境を築くことが強く求められる。