雫石町の令和3年第3回定例会が開かれ、様々な重要課題が取り上げられた。中でも特に注目されたのは、旧営林署が埋設した2,4,5―T系除草剤に関する問題だ。町長の猿子恵久氏は、この件について現在行われている埋設地の定期点検と要望活動を説明した。これによると、町内には13か所でコンクリート固化された状態の除草剤が埋設されている。土壌や地下水への影響が確認されていないものの、住民の安全を守るために引き続き対応を求めていく考えを示した。
続いて、有害鳥獣対策も重要な議題となった。有害鳥獣による農業被害を防ぐため、町は電気柵設置の補助金を交付しているが、補助対象を初回限定にしていることで一部農家からは不満も表明されている。今年度から新たに大規模な圃場に対する支援も加えられたが、依然として新規農家への支援を強化する必要性があるとされている。対応策として、町の職員は、最新の情報と実績を元にさらなる改善を図る考えを示した。
この他、コロナ感染症対策では、高齢者へのワクチン接種が進んでいることが報告された。約81%の高齢者が接種を希望しているが、一般人への接種計画はまだ未定であり、年間計画の調整が求められている。また、PCR検査についても要望があり、感染拡大を警戒する町民の不安に応える体制が望まれている。
最後に、学校運営に関する問題も触れられ、町のスクールバス運行について、利用家庭の声にしっかりと応えていく必要があるということが強調された。今後は、状況に応じた臨機応変な対応と地域住民の意向を取り入れながら、町全体の施策を進めていくことが求められている。