令和3年6月9日に行われた雫石町議会定例会では、コロナ対策やワクチン接種、地域の人口減少問題について多くの質問が寄せられた。
14番の上野三四二議員は、コロナウイルス対策と教育問題について質問した。特に、町民がコロナの影響で疲弊している状況を明らかにし、感染対策の徹底が求められる中で、町の指導方法やワクチン接種の進捗状況を質問した。町長の猿子恵久氏は、町が行っている広報施策や、ワクチン接種の結果について詳細を述べた。
ワクチン接種については、5月31日現在で高齢者の81%が申し込みを行い、接種は順調に推移していると報告された。ただし、各医療機関において医療スタッフの負担が非常に大きいことが課題として指摘された。町長は、7月末を目指して高齢者の接種を完了するために、医療機関と連携を密にして進めていくとした。
また、古舘謙護議員は、町の人口についての質問を行った。令和2年国勢調査によれば、雫石町の人口は7.3%減少し、1万5,742人となった。この減少は町内の少子高齢化が原因とされ、猿子町長は人口減少対策の必要性を強調した。2060年には人口がゼロになる可能性を指摘され、今後の施策について町民とともに考える必要があるとされた。
地域コミュニティーに関しては、新たに設立された雫石町コミュニティー協議会についてもおおむね順調に進捗しているとのことだ。町内の組織数が減少した背景には、組織への参加が減少していることがある。これに対し、町では全体的な加入を促進し、地域の自治意識を高める活動に注力する意向を示した。
このように、雫石町議会定例会では、コロナ対策、人口減少問題や地域コミュニティーの在り方に関し、町民の声を反映させた議論が展開された。町長や議員の発言からは、町民が直面している課題に対して具体的な施策を講じていく必要があるとの認識が伺えた。