令和5年6月13日に開催された雫石町議会定例会では、議員が一般質問を行い、町の農業や防犯対策、少子化対策などさまざまなテーマについて活発な議論が繰り広げられた。
農業振興に関する質問では、金子一男議員が農業者の高齢化や農地の遊休化に対する具体的な施策を求めた。猿子恵久町長は、約360ヘクタールの農地集積実績について言及し、農業経営基盤強化促進法の改正や遊休農地解消に向けた地域計画の策定についても触れた。特に、長寿命化交付金の減少が懸念されていることをふまえ、国や県への働きかけを強化する考えを示した。一般質問では、地域の将来像を見据えた農地利用の議論が進む中、農業者の意向把握や付加価値のある取組についても詳しい説明があった。
また、登山道の安全対策については、畠山操議員が三ツ石山のオーバーユース問題を挙げ、登山口周辺のトイレ設置やシャトルバス運行を提案した。町長は、登山者数の調整や安全確保のための対策について、八幡平市や国への要望を行っていく方針を述べた。特に、シャトルバスの運行に関しては、利用者数や採算面も充分に検討が必要であるとの考えを示した。
弔慰金についての質疑もなされ、名誉町民と町長に対する支出基準についての不安が表明された。現行制度では過去の例を参考にしつつ、弔慰金の金額が決定されていることが確認されたが、今後の見直しの必要性についても意見が交わされた。
議会では各テーマに対し、具体的な施策や予算措置を検討し、町民生活に直結する重要な決定が求められている。議員たちは、議会の場を通じて町民の代表として活発な意見交換を行い、課題解決に向けた責任を果たしてゆく意欲を示した。