令和5年12月6日、花巻市定例会において、熊対策や熱中症対策など、重要な課題が示され、特に熊に関する市民の安全確保が強調された。熊による被害が増加する中、市では有害鳥獣対策を強化する方針を示した。
具体的には、ツキノワグマによる農作物への被害が年々増加し、令和4年度には764万円に達した。市は電気柵の設置を推進し、毎年一定の補助金を設けている。地域ぐるみでの電気柵設置を提案し、農作物の収穫残渣の適切な処理を呼びかけている。
一方、学校においても熊が出没しやすい環境が存在することから、児童生徒の安全確保が急務とされており、市は保護者への情報提供を強化している。教育委員会は、クマ出没時に保護者による送迎を要請し、タクシーを利用した支援策も実施。
また、特別教室の空調設置についても議論が交わされ、すべての普通教室にエアコンは設置済みであるが、不特定の特別教室には未設置のため、設置計画に関する予算を検討中であることが説明された。冷水機の設置についての要望もあり、災害時や猛暑時の水分補給の必要性が指摘されている。
次に、不登校生徒への支援が重要視され、保護者との連携が求められる。教育委員会は、各小中学校での相談体制を強化し、スクールカウンセラーや相談員による支援を行っていることを報告した。この手法により、個々の状況に応じた適切な支援が提供される。
最後に、公共交通については市街地循環バスの利用状況が改善傾向にあるとの報告があり、予約乗合バスの持続的な運営と利便性向上が進められている。こうした対策により、災害や気象変動に対応した安全で快適な生活の実現が期待されている。