令和4年6月15日、城里町議会定例会が開催された。議事では、複数の一般質問が行われ、町の施策や今後の方針に関する活発な議論が交わされた。
特に注目されたのは、高橋裕子議員が提起した学校給食の食べ残し問題だ。教育長の高岡秀夫氏は、食育推進のため、栄養教諭による学校給食訪問を実施していると説明した。昨年の食品ロス月間では、給食の重要性を伝えることを目的として、生徒への指導や放送が行われたことが報告された。現在、子供たちから多くの食べ残しが出ている現実がある一方で、給食内容にかつての厳しさが薄れていることが一因として指摘され、今後のさらなる工夫が求められる。
金長秀範議員による道の駅かつらの移転計画についての質問にも多くの関心が集まった。小林克成まちづくり戦略課長は、道の駅の老朽化に伴いリニューアルの必要性が高まっていることを説明し、地域活性化のための新たな拠点として期待されていると述べた。議会上では、地域の魅力を発信する場としての道の駅の重要性が強調され、金長議員からは新たに観覧車を設置する提案もなされた。加えて、道の駅の名称変更や大型モニター設置なども議論され、魅力ある観光地づくりの必要性が示された。
また、ふるさと納税について、疑問の声が上がった。金長議員によれば、城里町の昨年度の寄付件数と金額は、過去に比べて未だ低い水準に留まっていると指摘。仲介サイトの活用やPRの強化が必要だと訴えた。課長の答弁により、城里町はまず全国的に効果的なPR戦略を構築する必要性があると再確認された。
更に、町長の上遠野修氏は、安心できる町を目指す施策として、環境への配慮とともに、地域の安全性を高める方針を示した。具体的には、公共施設への太陽光発電の導入や河川の整備を挙げ、災害時の拠点としての機能を強化する考えを示した。特に、近隣の河川改修が著しい効果を産んでいることが強調され、安全な生活環境を整備していく意義が語られた。このような施策により、城里町の魅力をさらに引き出し、住民の安心・安全を確保していく意志が表明された。
最後に、今後は移住・定住を促進するための政策が求められており、子育て世帯が安心して住める環境作りや地域の再生が重要な課題として浮き彫りとなった。本議会を通じて、城里町の未来に向けた重要な一歩が踏み出されることが期待されている。