令和5年第376回三木市議会定例会が6月28日、大きな注目を集めながら開催された。
市民生活に直結する議案が数多く審議された中で、特に補正予算に関する議案は大きなテーマとなった。
今回は令和5年度一般会計補正予算(第2号、第3号)が上程され、電力や食料品の価格高騰に対する対策が盛り込まれた。
市長の仲田一彦氏は、「物価高騰に苦しむ住民税非課税世帯への給付金支給を実施する」と説明し、市立小・中・特別支援学校の給食費の無償化を提案した。
これに対し、反対意見もあった。板東聖悟議員は「特にし尿処理施設の改修事業については十分な議論が必要であり、将来的な財政負担を考慮すべきだ」と訴えた。
また、議会では工事に関する協定の締結についても審議された。
具体的には、三木スマートインターチェンジ建設事業における施工契約が話題となり、板東議員が「交通渋滞の解消には、より広域な交通基盤が必要であり、単純なインフラ整備では効果が薄い」との懸念を表明した。
その他にも、人権擁護委員の推薦や、高齢者の温泉利用助成制度の復活を求める請願が取り上げられるなど、市民の生活と密接に関連する問題が相次ぎ議題に挙がった。
請願第4号については、多くの高齢者から温泉券の復活を求める声があがり、岸本和也議員は賛成討論を行った。一方で、大眉均議員は「高齢者向けのデジタルサービスの普及も重要」とした上で、制度の復活と共存する形での新たな施策の必要性を訴えた。
この日程を巡る議論は活発で、各議案に対し賛否が分かれる場面も見られたが、最終的には市議会全体で建設的に決定を下した。市長は閉会の挨拶の中で、次月の「みっきぃ夏まつり」の開催を告知し、地域活性化への期待感を表明した。