第362回三木市議会臨時会が令和3年1月28日、開催された。
今回は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた対策が主議題であり、特にワクチン接種体制の整備が重要視されている。
議長の開会挨拶では、緊急事態宣言下での開催意義を再確認し、議員の精励を称賛した。
市長の仲田一彦氏が報告した内容によると、新型コロナウイルスの新規感染者数が増えており、医療体制が逼迫しているという。このため、ワクチン接種は速やかな対応が求められ、政府は2月下旬から接種を開始する方針を示している。
市では、その準備として補正予算が計上された。ワクチン接種体制の整備に7,680万円を充て、コールセンターの設置や集団接種の会場整備が図られる予定だ。特に、集団接種の安全性を確保するため、事前予約制や会場内の人数管理が重要とされている。
また、テイクアウト支援事業についても説明があり、コロナ禍において市内飲食店の支援が急務であると強調された。市民にテイクアウト応援チケットを配布し、利用促進を図ることで、地域経済の活性化を狙っている。総額約1億4,900万円がこの事業に計上され、各家庭にはチケットと利用店舗一覧が送付される見込みだ。
加えて、地元特産である山田錦を育てる生産者向けに、支援金が9,707万円計上され、この支援が長期的な生産確保に寄与することが期待されている。
質疑応答では、議員の板東聖悟氏が主にテイクアウト支援事業の対象や利用者の取扱いについて質問。この事業は中小企業に限られるが、店舗の形態によっては対象外となる場合があるという点について、具体的な判定が必要であると指摘した。
その他にも、飲食店への協力金、デマンド型交通運行事業の運営についても議論が行われ、各事業成果を最大化する方策について多くの意見が出されている。特に、ワクチン接種が円滑に進むための便宜が求められている。
この日は、全体で補正予算案が可決され、緊急事態に対応すべく迅速な施策実施が求められることとなった。今後、さらなる地方創生施策にも期待が寄せられている。