令和６年第３７９回三木市議会の定例会が開かれ、主要議案についての審議が行われた。議会では、令和６年度の一般会計予算案が承認され、新規提案や条例改正についての質疑が活発に行われた。この中で、特に三木市の子どもや高齢者を対象としたさまざまな施策が明らかになり、議員の関心を集めた。
特に注目されたのは、公共交通の改善と観光振興に関する提案である。戸田昌樹議員は、公共交通の利便性が向上し、多くの市民が利用しやすくなることが必要との考えを示した。「デマンド型交通チョイソコみき」の利用者が増えてきた事例を挙げ、他地域への展開も期待されている。議員は、運転ができない高齢者や障害者にとって、公共交通の確保がいかに重要かを強調した。
また、観光事業についても様々な意見が寄せられた。レンタサイクル事業やリアル謎解きゲームが提案されており、特にレンタサイクルは三木市の観光資源を生かした新たな動きとして期待されている。しかし、実際の利用状況が低迷していることに対し、戦略的なPRや体制見直しが求められているとも言及された。
一方、移住促進策としての「トカイナカ三木新生活支援制度」や古民家再生促進についても議論がなされた。若者や新婚夫婦を対象とした制度改正が期待されており、周辺地域との連携強化が求められている。
これらの取り組みには、地域の産業振興部門においても注力されており、特に三木金物ブランドの促進に向けた施策が進められている。海外展示会への参加を支援することにより、ブランド認知度向上を図る考えが示された。
今後も、これらの施策が具体的に実行されていく中で、三木市の発展が期待される。一方で、予算の執行については議会の承認が求められ、慎重な判断が必要である。議員からは予算の使途に関する透明性確保や、実施可能性の検討が強く求められており、今後も議会と市の対話が続けられる見込みである。