令和3年第1回釧路市議会の定例会が実施され、重要な議案が数多く審議された。
特に目を引いた議案として、副市長の選任と悪質商法に対する消費者保護の意見書案が挙げられる。議案第39号として提出された副市長の選任について、蝦名大也市長は、秋里喜久治氏を推薦した。市長は、秋里氏のこれまでの経歴を踏まえ、「人材として極めて適任」と強調し、議会の同意を求めた。
意見書案第2号では、悪質商法による消費者被害をなくすため、預託法並びに特定商取引法の改正を求める内容が提案された。特に高齢者を狙った商法が社会問題となっている現在、改正の必要性が多くの議員から指摘された。この意見書は全会一致で採択され、行政への強いメッセージとして送られることとなった。
さらに、PCR検査を全額国費で賄う意見書案については、質疑を経て少数の賛成で否決された。議員からは新型コロナウイルスの影響を受けた高齢者施設や医療機関の現状を鑑み、「検査の必要性が高まっている」との意見が挙がる一方で、財政負担や実施の困難さを指摘する声もあった。
また、議案第38号に関しては、令和3年度釧路市一般会計補正予算に関する修正動議が提出されたが否決され、原案の可決が行われた。この補正予算には、コロナ禍を乗り越えるための施策が盛り込まれており、地域経済の活性化に対する期待が寄せられている。
本議会では、さらなる市民サービスの向上と安全な地域社会の実現が強く求められる中、議員らの質疑応答が活発に行われ、様々な意見が交わされたことが印象に残る。市議会の活動が、釧路市の今後の発展に寄与することが期待される。