釧路市議会は、令和3年9月10日に開催された定例会で、複数の議案および意見書を採決した。
日程第1では、議案第71号から第84号まで及び第96号が一括で上程され、議論が交わされた。特に、議案第80号の釧路市過疎地域持続的発展市町村計画については、反対意見が出る一方、賛成多数で可決された。また、日程第5では、議案第56号に対して反対討論が行われ、特に業務用水道料金の値上げが中小事業者に与える影響が懸念された。議員の声からは、現状の料金が高すぎるとの指摘があった。
意見書に関しては、日程第2から第4にかけて7件が提出され、出産育児一時金や選択的夫婦別姓制度など、それぞれの重要性が議論された。出産育児一時金の増額を求める意見書は、日常生活における経済的支援の重要性が強調され、多数賛成により可決された。特に、厚生労働省が公表した出産費用が年々増加していることから、現行の支給額の見直しは急務であるとされた。
選択的夫婦別姓制度に関しても、多くの賛同を得て可決された。国民の多くがこの制度の導入を望んでいるとの調査結果が背景にあるようだ。また、コロナ禍による厳しい財政状況に対処するための意見書も可決され、地方税財源の充実が求められた。特に、社会保障関係経費などの増加に伴い、財源確保が喫緊の課題であるとされている。
反対意見も存在したが、民生福祉常任委員会での意見書案第14号は、保健師の増員と保健所機能の強化を求めるもので、多大な負荷を抱える保健師の状況を改善する必要性が認識されている。
最後に、議会は今後の臨時会に向けて休会を決定し、会議を散会した。議員たちは、今後も市民の声を重要視し、さらなる議論を通じて釧路市の発展に寄与する意向を示した。