令和2年第3回釧路市議会の臨時会が開催され、重要な議案が審議された。
この日は、議案第72号及び第73号並びに報告第11号についての提案説明が行われ、特に新型コロナウイルスへの対応に関する予算が重要な議題となった。市長の蝦名大也氏は、必要な施策を迅速に実施することの重要性を強調した。
特に目を引くのは、議案第72号の「令和2年度釧路市一般会計補正予算」で、これは地域の経済回復を狙いとしたものである。具体的には、避難施設用の感染防止対策用備蓄資機材の購入や、子育て世帯への商品券支給が計上されている。また、国の補正予算を受け、ひとり親世帯に対する特別給付金も追加され、これが家計に及ぼす影響が期待されていると提案されている。
一方で、月田光明議員はバス事業者支援事業に対する質問を行い、支援額の算出根拠や対象の選定方法に疑問を呈した。市民環境部長の宮下誠氏は、バス事業者の厳しい経営状況を受けた支援として、この金額を設定したと述べた。
さらに、議案第73号は「令和2年度釧路市介護保険特別会計補正予算」で、オンライン面会の環境整備のために790万円が計上されている。これは介護施設利用者のメンタルヘルスを考慮した施策であった。
多くの議員が市民の声に応え、この補正予算の必要性を認識しながらも、慎重な対応を求める意見も出ていた。特に、議案第72号の「Gotoトラベル観光客誘致促進事業補助金」は、感染者数の増加を懸念し、実施を延期すべきとの意見があった。
最終的に、議案の採決は行われ、議案第72号や第73号はそれぞれ可決された。市は、今後も市民生活を支えるための施策を柔軟に検討し、迅速に実施を進める姿勢を示した。