釧路市は令和5年第3回定例会を開催し、さまざまな重要な課題について議論を行った。
その中で大きく取り上げられたのは、市営住宅の入居率に関する問題であり、入居希望者が多い一方で、空き住宅がなかなか埋まらない状況が続いている。
特に、単身世帯や2人世帯の申込みが全体の80%以上を占めているが、これに対しての入居可能な戸数は限られ、満たされていない現実が浮き彫りになった。収入超過者についても303件にのぼり、当市の住宅支援政策の見直しが求められる。
さらに、生活費の高騰に伴い、急速に物価が上昇している現状も、市民を中心に強い関心を集めている。具体的な支援策としては、低所得世帯への特別給付金が公表されたが、対象外世帯が約6万世帯に達していることも報告され、課題は残る。
また、ふるさと納税についても取り上げられ、釧路市の寄附額が15年間で66億円に達したものの、他自治体に比べると大幅に低い状況にあるとされ、その原因と改善策が強く求められた。
ブルーカーボンについての取り組みも挙げられ、釧路市が持つ豊かな海洋資源を活用し、環境保全と炭素削減に向けた政策が進められていることが強調された。特に民間団体による藻場の育成などの実証実験が行われており、今後の展開が期待される。
最後に、問題意識を強められているヒグマ対策が議論され、捕獲についてのルールや、生態系の保護と地域住民の安全を両立させるための対策が必要とされている。