釧路市議会においては、新型コロナウイルス感染症に関連した多くの課題が議論されている。
主に岡田遼議員が新型コロナウイルスの影響や市民生活への影響について強調し、特に生活相談の増加や生活保護申請者数の推移に焦点を当てた。岡田議員は、生活困窮者に対する市の現状把握や相談体制を尋ね、「市民を孤立させず命を守る対策が急務」と述べた。また、歓楽街の経済状況についても言及し、 「このままでは飲食店が次々と閉店する危険がある」と警鐘を鳴らした。市長もこれに対し、飲食店支援の重要性を認め、「今後の対応策を模索する」と発言した。
一方で、感染症拡大の影響により、医療体制も厳しい状況にあるという。この点に対する確認が行われ、「目前の段階では医療崩壊は防げている」との見解が示されたが、今後の情勢に応じて警戒が必要とされた。
岡田議員はデートDVや自殺の問題についても質問し、特に自殺者の増加を懸念した。市は、「フレイル予防の啓発や子ども向けのライフデザイン講座を通じて、より多くの市民にこちらの内容を広めていく」との方針を示した。
さらに、旧態依然とした町内会組織の活性化が求められた。各地で青年団体や多世代共生のあり方が模索され、様々な支援が求められている今、地域貢献が重要視されている。「現在の高齢化社会において、地域の力を強化するため、職員育成や研修を通じて地域への愛着を持たせる取り組みが必要だ」との意見も出た。
栃木県などの事例を参考に、釧路市としても今後スマート農業やスマート漁業への取り組みを進める必要性が述べられた。市長は「基幹産業の強化に向けてこの方向性は重要だと認識している。具体的な施策を検討する」とした。
結論として、議会では様々な意見が交わされたが、いかに市民生活を支える施策が進むべきかが求められている。市全体としての体制づくりが今後の課題であると認識され、この点が一番の焦点となった。