羽島市議会は令和5年6月21日に第3回定例会を開催した。
会議では、議員による一般質問が行われ、特に職員のコンプライアンス、濃尾大花火大会の中止の経緯や通学路の安全性、ごみの収集方法が中心的なテーマとなった。
まず、職員のコンプライアンスについて自民クラブの粟津明議員が質問。粟津議員は、市民からの声を基に、羽島市のコンプライアンス状況について深刻な懸念を示した。
その中で、「市民の方から、知り合いの職員が上司から権力をかさに無理な業務をさせられたり」といった具体例を挙げ、さらなる調査と対策が必要と指摘した。
これに対して、総務部長の橋本隆司氏は、羽島市では法令遵守や適切な市民対応を重視し、そのための職員倫理規定やハラスメント防止指針を策定していると説明。また、違反が発覚した場合には、羽島市職員懲戒等審査委員会で公正な処分が行われると強調した。
次に議論の中心となったのが、濃尾大花火大会の中止について。粟津議員は中止に関して市民の期待が裏切られたとの声が多かったことを強調し、具体的な理由を質した。産業振興部長の加藤光彦氏は、花火大会を主催する実行委員会という立場から経済的および安全面の問題を挙げ、中止の経緯を明らかにした。特に、新型コロナウイルスや観覧者の滞留の問題が大きく影響したことが語られた。
また、危険な通学路に関する質問も寄せられ、特に高齢化が進む中、地域住民がボランティアで行っている交通整理について、その負担が高まっている現状が報告された。教育委員会の今井田明弘事務局長は、定期的な通学路の点検を行い、問題があれば警察や土木事務所と協力して改善策を考えると述べた。
最後に、ごみの収集方法についての質問では、資源ごみの集団回収事業奨励金制度の廃止理由が議論された。生活環境部長の高橋宏成氏は、当市の制度廃止は他市の事例を踏まえ、効率性や市民意識の向上を考えた結果であると説明し、今後の方針についても言及した。
このほかにも様々な質問が交わされ、市民の期待に背かないよう市として誠実に対応する必要があるという認識が示された。議会は、今後も市民との対話を重視し、地域課題の解決に向けた取り組みを進めていく方針とのことだ。