羽島市の第4回定例議会が9月11日、羽島市役所で開催された。議題には教育や防災、幼児教育、さらには地域の農業振興や市のICT化が取り上げられ、多くの議員が活発に意見を交わした。
一般質問では、16番議員の糟谷玲子氏が教育課題をテーマに、羽島市における防災教育の重要性を訴えた。糟谷氏は、宮城県石巻市の大川小学校が震災を通じて教訓となったことを紹介し、「防災教育に力を入れることが必要です」と述べた。教育長の森嘉長氏は、「全校で年3回以上の避難訓練を行っており、訓練内容も毎年見直しています」と反論した。
また、幼児教育の無償化についても糟谷氏は言及。10月からの制度スタートを前に、周知の重要性が強調された。市民部の担当者は、「市では広報紙とホームページを通じて無償化に関する情報発信を行っており、保護者に向けた説明も行っています」と述べた。
高齢者肺炎球菌ワクチンについては横山郁代氏から質問があり、担当の石黒恒雄健幸福祉部長は、「接種率は55.3%で他の都市と比較しても良好です」と説明し、周知活動を強化していく意向を示した。
農業についての議論も行われ、特に農地中間管理事業の法改正が中心議題に。後藤國弘氏は、「地域農業者が協議し、効果的な未来設計を作成することが重要です」と訴えた。県の施策に基づく都市間連携の必要性が強調されるとともに、羽島市の具体的な取り組みも確認された。
最後に、デジタル化の進展についても意見が交わされ、各種行政手続きの電子化による市民サービス向上に期待が寄せられた。企画部長は「ワンストップサービスの実現に向け、計画を進めています」と答弁し、地域住民にとって利用しやすい窓口づくりを推進する意向を示した。
総じて、今回の議題は羽島市の未来を見据えた重要な責務を果たしており、議会の中でも一体感を持った取り組みが求められているようだ。