令和5年3月の羽島市議会定例会が開催され、市長の松井聡氏が令和5年度の市政運営について説明した。市長は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市財政についても言及し、地域活性化やゼロカーボンシティの実現に向けた具体的な施策に取り組む意向を示した。
新年度の重点施策としては、市民ニーズを反映した事業の選択と集中、情報発信の強化、及び、教育や災害対策への注力が挙げられた。また、旧本庁舎の解体や跡地利用についても計画が進められていることが確認された。市長は「市民と歩む飛躍へのチャレンジをキーワードに、投資を重視したまちづくりに努める」と強調。
次に、市民病院の経営状況について、山田卓也市民病院長からの発言があった。市民病院は新型コロナウイルス感染症患者の受け入れに対して入院・外来対応を強化しており、岐阜県からの重点医療機関としての役割を果たしている。また、今後も医療体制を整え、感染症患者への適切な対応を続ける考えが示された。
続いて、ウィズコロナに関する質問も取り上げられた。安井智子氏は、新型コロナウイルス感染症が5類に分類されることに伴い、今後の感染対策がどのように変わるのかを質問。山田病院長は、医療機関におけるマスク着用は引き続き推奨され、基本的な感染予防対策が必要であると述べた。
また、教育現場における取り組みについても話が及んだ。羽島市の教育長は、コミュニティ・スクールを通じた地域との連携を重視し、多様なニーズに応える教育環境の整備を進める意向を示した。
これらの施策により、羽島市はさらなる市民の健康増進と教育環境の改善を目指す。市の財政状況は厳しいが、重点施策の実施により市民の生活向上を図ることが期待される。今後、「市民および地域と共に成長する社会」を築くべく、羽島市は前進を続ける方針である。