令和5年12月12日、羽島市議会定例会が開かれ、市内の重要な問題について議論された。特に、竹鼻まちなかの賑わい再生計画の進捗状況が焦点となり、地域活性化が求められる中、具体的な施策の有効性が議論された。
竹鼻まちなかの賑わい再生計画は、平成28年から進められ、観光資源の周遊や散策コースの設定が目指されている。議員の山田紘治氏は、近年の成果が薄く、観光客が集まらない現状を憂慮した。市の企画部長、山並雄士氏は、過去の施策として地域資源を活かした文化拠点施設の整備を挙げながら、どのように地域の人々が参加し、町を盛り上げるかが重要であると述べた。
一方で、岐阜羽島駅周辺の活性化も話題に。市長も言及したが、駅のバスターミナル設置の課題は、地権者との交渉や、長期間の要望活動が実を結ばなかった点にあった。効果的な交通インフラの整備が必要となっている中、地域活性化の基盤を作る重要性が再確認された。
旧庁舎の保存問題に関しても、慎重な議論が行われた。日本建築学会から保存のための学術調査が要望されているものの、まだ正式な返答がなされていないことに対し、議員の意見も厳しいものがあった。総務部長は、業務に支障を来さぬよう、全体の方針を遵守していると説明したが、文化財の重要性に対する認識が求められている。
さらに、羽島市の空き家対策やスポーツ振興に関する質問も。空き家の特定件数は減少しているものの、未対応の空き家が存在し、近隣住民への影響が懸念される。市は今後も適切な対応を進めるとしている。市内のスポーツ施設については、コロナ禍を経て利用者が回復してきたものの、今後の整備計画に注目が集まる。
市民への情報発信や地域の参加を通じて、羽島市のさらなる活性化が期待される。議員たちは、より具体的な計画の実施とそれに対する市民の理解を求めていく姿勢を見せている。