令和4年5月30日、福井市では議員全員協議会が開催された。
今回の協議会では、6月補正予算案についてが中心議題だった。
新型コロナウイルスの影響を受けた経済対策や、原油価格の高騰に対する対応策が主な焦点となった。
まず、東村市長が6月補正予算案の概要を説明した。市長は新型コロナウイルス感染者数が減少傾向にあるものの、警戒は必要であると警告した。
このため、ワクチン接種率を上げる施策を強化することが求められている。
市では「ワクチンしナイト」を好評に実施しており、接種機会の増加のために全金曜日の夜に開催される。
さらに、市長は4回目接種の準備進捗についても言及。5月20日には接種券が発送され、26日には集団接種が開始された。6月1日からは市内医療機関での個別接種も可能になるとのことである。
また、原油と原材料の高騰に伴う影響が経済活動の回復を妨げる懸念が示された。市長は国が決定した原油価格・物価高騰対策に合わせて、市としても補正予算を措置し、農業肥料購入支援を行ったことを述べた。
補正予算の規模は、一般会計で約11億7,518万4,000円、介護保険特別会計で350万円の追加を計画。一般会計の総額は1,256億150万2,000円に達する見込みである。
田口財政部長は補正予算の詳細を説明。一般会計の財源として、国庫支出金、県支出金が追加され、その金額はそれぞれ約10億と約4,500万円に及ぶ。
歳出については、新型コロナ対策としての費用や教育関連、それに安全・安心な市民生活の確保に関連した事業費が計上されている。
新型コロナウイルスに関連した事業として、疫学調査体制の強化や学校給食感染症対策としての食器消毒保管庫の更新が含まれている。
そして、市内における観光需要喚起のため、「福いいネ!クーポン」事業も発表された。このプロジェクトでは、市内の宿泊を伴う観光を促す取り組みが検討され、特に農林漁業者への支援を意識している。
議員全員協議会は短時間であったが、市民生活の安全を確保するため、また新型コロナウイルスからの回復と経済対策に充てられた施策が挙げられた。今後の施策や議案審議が期待されるところである。また、議長は協議を終え、午前10時17分に閉会を告げた。