令和5年6月福井市議会では、東村新一市長が今期限りでの退任を表明した。この発言は、来春の北陸新幹線開業を前に、市民や議会の注目を集める中で行われ、市政の今後に影響を及ぼす可能性がある。
議会では、市長選挙や後継者についての質問が数多く寄せられた。見谷喜代三議員は、「次期市長選に向けた市長の思いをお伺いしたい」と発言し、市長の実績が市民生活に与えた影響を強調した。一方で、市長は「自分は今後の市長選には出馬しない」と明言し、次期選挙に向けた後継者についても慎重な発言を示した。この発言に対し、市民の関心が高まり、次期市長候補の選定が焦点となるのは間違いない。
また国道8号の渋滞解消についても議論された。下畑健二議員は、「国道8号は北陸と関西、中京圏を結ぶ重要な幹線道路だが、慢性的な渋滞が発生している」と述べ、早急な対策を求めた。市側は、福井外環状道路の整備を次世代の幹線道路と位置づけつつ、国道8号の渋滞問題に対して特別要望を国や県に出していることを説明した。しかし具体的な抜本策には乏しく、市民の生活に直結する問題として注目されている。
北部地域における住宅や交通インフラ関連の課題も取り上げられ、森田地区における人口増加に伴う駐車場や道路整備の必要性が強調された。地元のニーズに応える形で、今後も計画的な開発や整備が求められている。
更に、介護予防・日常生活支援総合事業の運用に関しては、利用者から次のステップへの移行が楽しみだとの声も上がり、制度変更に対する理解が促される一方で、新たな制度導入に戸惑いを示す意見も見られた。これに対して、市は制度の目的や効果測定についてさらなる周知を図る必要があるとの方針を示した。