令和2年3月2日、福井市議会は定例会を開き、各議員が市政に対する一般質問を行った。特に、新型コロナウイルスに関する対策や予算提出が主要な話題となった。
質問の中で、奥島光晴氏は、新型コロナウイルス対策に対し市全体で激務にあたる職員へ感謝の意を示した上で、市民の安全は最も重要であると強調。予算案については、北陸新幹線福井開業の機会を捉えた発展の期待も寄せられた。東村市長も新幹線開業を最大限に活かすことが新年度予算の狙いだと述べた。
また、福井市では新たに無償化政策を導入し、若い世代の定住促進に向けて「2人っ子応援プロジェクト」を強化することが発表された。これは特に、家庭内で育てる家庭保育を支援し、経済的負担を軽減させる狙いがある。
一方、財政部長は新型コロナウイルスの影響で事業見直しを余儀なくされる可能性も示唆した。特に影響が大きいとされる観光や商業において、困難な経営環境に直面する中小企業への支援策も併せて質問者から投げかけられている。特に、観光業者からは既に1万1,500人のキャンセルが発生しており、早急な支援が求められている。
さらに、福井市は新たな地域商社設立についても触れ、生産者と消費者を結ぶ重要な役割を果たす事業として、地域資源の有効活用に期待が寄せられている。このような施策は地元経済の活性化、雇用につながることが見込まれており、福井市としても積極的に取り組む方針が示された。
最後に、公共交通の活性化に関する問答が行われ、特に高齢者や交通弱者に対して利用しやすい交通網の整備が強く求められている現状を再確認した。市長は、利用者の実情を反映した交通戦略の見直しを行い、地域の足として市民生活を支える施策の推進を約束した。こうした施策は今後の福井市の地域活性化や観光振興にも寄与することが期待される。