令和4年3月1日、福井市議会において定例会が開催された。
今定例会では、市政に対する一般質問が行われ、市民クラブの堀川秀樹氏が中心市街地の活性化に向けた施策について質問した。
堀川氏は、県都にぎわい創生協議会について取り上げ、「エリアマネジメント部会が担う役割」に言及し、長期構想の策定が求められる旨を強調した。さらに、「福井市には県都デザイン戦略が存在するが、創生協議会が策定するグランドデザインとの整合性を図るべき」と提言した。これに対して、市長の東村新一氏は、「双方の戦略が補完しあい、一体となったまちづくりが図られる」と応じるとともに、市民への理解を促進させるため情報発信を行う意向を示した。
また、堀川氏は、学生が中心市街地に行く理由が少ないことを問題視し、「学生が地域に足を運ぶ目的を作り出す必要がある」と述べた。その一環として、羽水高等学校の活動を紹介し、学生が主体となるアプリ開発を提案する意見を出した。「学生だけが使えるアプリ」の構想は、福井市の活性化に向けた新たな可能性を示唆するものであった。市はこの提案を積極的に検討していく考えを明示している。
さらに、堀川氏は新型コロナウイルス感染拡大による飲食業界の疲弊についても言及した。彼は「コロナによる規制延長で、とても外食や宴席に出かける気になれない」と指摘し、市の独自支援を求めた。この課題に対し、東村市長は「市内の商業者を支援する取り組みを継続して進める」と応答。
堀川氏の提言は、福井市の中心市街地に新たな活力を吹き込むものであり、特に学生の訪問を促進する政策の重要性が指摘された。
堀川氏の質問の他にも、議論の中では多くの議員が市民に寄り添った政策の実現に向けた姿勢を示し、新たな施策の構築や観光の振興、地域活性化に向けた未来の取り組みに期待が寄せられた。これらの議論を受け、福井市は多様な施策を通じて地域の活性化を図る構えを見せている。