越前市議会定例会で、議員たちは市が抱える様々な課題について熱い討論を繰り広げた。特に、観光誘客や空き家対策についての質問が目立った。北陸新幹線の開業が迫る中、観光誘客が越前市にとって重要な課題であると、近藤光広議員は強調した。新幹線開業後の観光誘客に向けた取り組みとして、越前市は紫式部公園や紫式部ゆかりの地の魅力を積極的に発信し、観光サインの修正や観光ガイドの育成に努めている。また、地元商店街や観光協会とも手を携え、地域全体で観光地としての魅力を高める努力が求められている。
空き家対策も議論の焦点となり、川崎俊之議員は越前市の空き家情報が実際にどのように把握され、どのような施策が行われているのかを問いかけた。市は現在、278軒の空き家を認識しており、そのうち166軒は利活用可能とされています。空き家の所有者に対する意向調査を進めつつ、民間の知恵や企業との連携を強化し、地域の活性化を図ることが急務である。
さらに、避難行動要支援者名簿の情報をどのように管理するかや、地域住民の理解を得る必要性も指摘され、これに対し小嶋危機管理幹は、地域特有の個々の状況に応じた対応が必要であると述べた。災害時における避難支援体制の強化が求められる中、各区長や民生委員との連携を深め、安全な避難生活を実現すべきとの意見が出た。
また、国民健康保険の持続可能性や市民への影響も大きな関心を集めた。このように、越前市が直面するさまざまな課題に対し、行政は市民の理解と協力を得ながら、一つ一つ解決していくことが求められている。行財政改革プランや公益交通の在り方に関する議論も活発で、事務の効率化と市民サービスの向上を両立させるための取り組みが進められている。市民と職員のウェルビーング向上に向けた取り組みや、行政のデジタル化にも力が入れられており、今後の展開が注目される。