令和5年12月14日、宇和島市議会は定例会を開催し、各議員が一般質問を行った。特に注目を集めたのは、伊達博物館建設事業に関する動きだ。市長は、入札不調による工事開始の延期を発表し、建設単価や資材の高騰が影響を及ぼしたと述べた。これに対して議員からは、市民への説明責任について強い指摘があった。この博物館が地域に与える経済的影響について引き続き議論されている。
また、子ども食堂についても多くの質問が寄せられた。子ども食堂を運営する団体は、地域の子どもたちに安価で栄養価の高い食事を提供しており、その活動は子どもの健全な成長に寄与している。しかし、運営には資金が必要であり、市はこれを支援するための補助金制度を整えているが、今後の拡充についても議論の必要性が指摘された。
宇和島市の農業政策についても意見が交わされた。農地法改正により農地の取得が容易になったことを受けて、地元の人々が農業に参入しやすくなり、有機農業の推進が求められている。市の農業部門は、新たな政策を導入し、地域の特性を生かしながら持続可能な農業を目指す考えを示した。
さらに、非正規雇用の割合やその処遇についても質問があり、現在正規職員と非正規職員の割合が47.7%であることが報告された。部長は、非正規職員の待遇改善に向けた対応を継続する意向を示した。市内の高齢者についても、生活の質を維持するための施策が求められており、食事の提供や地域コミュニティの強化が重要な課題だと認識されている。
最後に、フードバンクの活動についても取り上げられた。地域の食料支援活動が今後も充実することが期待されている中で、相互支援の強い地域を作るためには、市、NPO、住民が協力していくことが不可欠であると強調された。