令和5年9月27日、宇和島市議会第92回定例会が開催され、各議案の審議が行われた。特に、議案第75号の令和5年度一般会計補正予算は多くの争点を含み、注目を集めた。
議案第75号では、宇和島市の伊達博物館の建設費や市道改良に必要な土地購入費などが主な費用として計上され、新たな議論を呼んでいる。
この予算計上に対し、「建設資材の高騰が進む中で計画変更も含めた十分な理由を市民に説明すべき」との意見が相次いだ。賛否が分かれる中、賛成する市議は「安全性の向上のためには早急な事業が必要である」と強調した。
一方、反対派からは「市民の理解を得るための説明が不足している」との声も上がった。これに対し、市長の岡原文彰氏は、今後の市政に対して市民の意見を反映したいとの意向を示した。発言の際、岡原市長は「新博物館建設の必要性と交通環境改善の意義について、議員の皆様の理解を深めるよう努めます」と述べた。
陳情第10号に対する審議でも、地元住民からの声が反映された。委員会では「直接請求制度過程の不備」に関する意見が交わされ、業務の改善を求める声嚆けがあった。佐々木宣夫市議は、審議が慎重であったことを評価すると同時に、今後の課題を提示した。
また、議会運営に関する人事異動も行われ、新たな議長として松本孔君が選ばれた。松本新議長は、「市民の期待に応える議会を運営していきたい」と述べ、これからの活動への意気込みを見せた。これにより、宇和島市議会は新体制のもとでの活動を始めることとなる。
今後も宇和島市の市政における予算執行や施策の実施が、多くの市民の注目を集めることが予想される。新たに選任された議員たちが市民の声に耳を傾け、より良い方向へと進むための取り組みがなされることを期待したい。