令和4年6月、宇和島市議会では伊達博物館の改築事業を巡る住民投票条例が提案され、賛否を問うことになる。市民からの強い要望を受け、議題として取り上げられた。博物館の移転先として天赦公園を選定するにあたり、多くの市民がその必要性や運営方針について懸念を示している。
本議会の中で、過去に掲げられた計画の進行に対する不満や疑問の声が相次いだ。市民の中には、現在の天赦公園が失われることに対して不安を抱く者が多い。岡原市長は、「改築後も適切な利用ができるよう努める」とし、市民への情報提供と意見集約を約束した。しかし、多くの市民には依然として懸念が残っていることも事実である。
また、こちらの計画では、土壌調査が進行中であるが、津波対策や耐震性に関する具体的な取り組みについても求められている。教育長は、歴史的資料の保管や展示方法への配慮を強調するとともに、安心して市民に利用される場所として整備する考えを示した。
しかし、教育委員会の内部では、伊達博物館の建築計画について十分に議論がなされているとは言い難く、ほとんどが報告のみという状況が続いていた。教育委員の実質的な理解が不足していることにより、市民に対しても信頼感の欠如が感じられる事態である。これに対し、教育長や市の担当者も、市民に対する説明責任の重要性を再認識する必要があるという声が高まっている。
さらに、伊達博物館改築事業の進展が、地域の文化的観点からも重要であることが再確認されている。宇和島市の今後の発展は、このプロジェクトの成否にかかっており、単に新たな博物館の建設だけではなく、地域全体の文化振興、さらには観光客誘致に向けた努力が欠かせない。市長及び教育長は、引き続き透明性のある議論を進め、市民の声を積極的に取り入れるべきであると求められている。