令和3年6月28日、宇和島市議会の定例会が開かれた。
今回の会議では、複数の議案や請願が審議され、特に重要な議題として市の予算関連の承認が挙げられた。
最初に、総務環境委員長の中平政志氏は、専決による特例処分に関する審査を報告した。報告によれば、「専決第3号・宇和島市税賦課徴収条例等の一部改正」では、固定資産税に関する特例措置が新設され、特に平成30年の豪雨によって被災した住宅用地の税負担が軽減されることが決定された。これは市民にとって大きな支援となるだろうと中平氏は述べた。
さらに委員会では、ワクチン接種に関連する予算の専決処分理由も取り上げられた。新型コロナウイルスワクチン接種の進捗が急務であったため、臨時会を設けられなかったことについて、理事者からは「市民への周知等が喫緊の課題であり、専決処分が不可欠であった」との説明があった。
また、自治体の空き家問題に関する議案「宇和島市空家等の適正管理に関する条例の一部改正」が審議された。この改正案では、所有者が不明な空き家に対する危険回避措置が強化される。市内の空き家のうち、危険度が高いものの割合が48%に達しているとの報告があり、慎重な対応が求められている。
請願第3号に関しては、柏坂遍路道の国史跡指定の促進が議論された。多くの委員は、より慎重な調査と研究が必要であるとの意見を示し、継続審査にすることが決定した。
最後に、今会議での全議案は可決される中、岡原文彰市長は給料の減額に関する特例条例など、数々の提案を行い了承を得た。市長は、度重なる職員の不祥事に対する引責の意を表し、この特例について十分な理解を求めた。