令和5年3月の宇和島市議会定例会では、松本孔議員や田中秀忠議員をはじめとする議員が、地域の様々な議題について活発に質問し、意見を述べた。
特に注目されたのは、学校給食の残食問題である。松本議員は新しいレシピの導入について言及し、給食の質と児童の満足度向上の必要性を強調した。教育長の金瀬聡氏は、好きな献立としてカレーや唐揚げが挙げられる一方で、レバー料理に対する拒絶反応も確認されていると答えた。残食削減への具体的な取り組みが求められる中、今後も給食の改善に向けた努力が必要である。
その後、議会ではインボイス制度に対する懸念が表明された。坂尾眞議員は、特に零細企業に対する負担増を懸念し、地域経済への影響を質問した。市の担当者は事務負担の増加が見込まれるが、全ての事業者に公正かつ平等に取り扱う姿勢を示した。
また、自治会の現状についても議論が及んだ。市民環境部長の古谷輝生氏は、自治会の高齢化や役員の成り手不足が深刻であると認識していると述べたが、自治会への依存状態を改善し、地域のつながりを強化する方法を模索する必要があると強調していた。
岡原文彰市長は、教育面でも公共施設の充実と教育行政の見直しが急務であるとし、統廃合問題や中学校への教員配置の状況を真摯に受け止め、改善を図る意向を示した。他にも、健康増進や観光ルート整備についても言及し、地域資源を生かしたまちづくりの重要性を訴える場面が見られた。特に、地域を支えるための様々な施策を前向きに検討し続ける姿勢が求められている。
最後に、松本議員は観光ルート整備が必要であるとの意見を述べ、宇和島市としての独自の魅力を引き出す取り組みを提案した。市長も賛同し、観光と地域振興への思いを新たに述べ、今後の展望について力強い意見を述べた。