令和元年12月20日に宇和島市議会定例会が開催された。
本定例会では、議案や陳情が数多く審議された。特に注目されたのは、「平成31年度宇和島市一般会計補正予算(第3号)」に関する議案である。総務環境委員長の中平政志氏は、補正予算案が全会一致で可決されたと報告した。歳入には、ふるさと納税による寄附金が含まれており、今年度の寄附金総額は1億7344万5805円で、9,389件の寄附が寄せられた。これに対し、前年より約8000万円の減少が見込まれている。
また、災害備蓄品の管理に関しても審査された。理事者は、災害時に備蓄物資の管理が重要であり、民間企業との連携を強化する意向を示した。特に備蓄品の「見える化」を進め、避難者のニーズに対応することが必要だとされている。
一方、「議案第67号」に関しては、補正予算の一部に反対意見が出た。議員の浅野修一氏は、旧中央図書館を改修し青少年市民協働センターにするための760万円の予算計上について、市民の意見が十分に反映されていないと指摘した。さらに、議会全体での意見交換が行われていないことも問題視され、議員間での議論の必要性が強調された。
加えて、議会改革特別委員会が設置されることが決定し、今後の議員報酬や議員定数に関する調査が進む予定である。新設される特別委員会では、慎重な議論をもって改革を進める方針を確認した。
岡原市長は閉会時に、議会の協力に感謝し、年明けの業務に向けた意気込みを示した。次年度の予算編成に向けても、豪雨災害後の復旧・復興を最優先に取り組む方針を伝えた。市民に向けては、東京2020オリンピックに関連する行事など、地域の活性化に向けた期待を寄せた。