令和5年6月21日、宇和島市議会の定例会が実施され、重要な議題が取り上げられた。
会議では、地域づくりや医療費助成の拡大、空き家対策について議員からの質問が相次いだ。宇和島市の吉川優子議員は、大田原市での視察から得た地域づくりの事例を踏まえ、宇和島における地域共生社会についての取り組みが重要であると強調した。また、医療費助成の必要性についても議論がなされ、市長は議員からの意見を真摯に受け止める姿勢を示した。
吉川議員は、「地域づくりは単なる行政の取り組みではなく、地域住民が主体となるべき」とし、大田原市の「えんがお」プロジェクトに触れ、自分たちの地域でも同様な取り組みができるのではないかと提言した。市長は、この提案を受け入れ、他の成功事例に倣って積極的な地域活動を促進したいと述べた。
医療費助成については、市が高校生までの医療費無償化を目指すかどうかも話題に上り、市長は現状維持を答えつつも、他市の取り組みを参考にしながら、今後の検討を示唆した。また、高校生の医療費助成についても、住民からの要望を精査しながら進める必要性を認識した。
空き家対策としては、増加する管理不全空き家への対処が求められ、地元住民も資源としての空き家の有効活用に動き始めているという。また、農業従事者不足の解消を目指し、地域における農事組合の設立が進められ、地域間協力の重要性も再確認された。この流れを受けて、市内の農業生産性向上への取り組みと、若者が農業に参入しやすくなる環境作りが重要であるとの結論に至った。さらに、市役所内での女性の登用やそれによる地域づくりの推進についても熱心な議論が展開された。
最後に、議会では各事業の効果と課題を検討し、次回の議会に向けての提案が進められることとなった。議員たちは、この議論を活発に続けることで、すべての市民が豊かさを享受できるような政策形成に努める意向を示した。