令和3年9月宇和島市議会定例会が開催され、重要な議題についての議論が展開された。
特にアコヤガイのへい死問題が取り上げられ、稚貝のへい死率が50%から90%に達するなど、深刻な状況にあると報告された。これは、地域経済に大きな影響を及ぼし、真珠産業の存続が危ぶまれる事態となっている。四宮陽一水産課長は、これが病原体による感染症である可能性が高いとした一方、その詳細な原因は未だ特定できていないと述べ、早急な調査と対策が求められていることを強調した。
また、コロナワクチン接種状況の報告もあり、武田元介君が若年層の接種遅れについて質問をした。伊手博志保健福祉部長は、若年層の接種率が全体で56.5%であることを示し、懸念を示した。さらなる接種促進策が求められる。市長の岡原文彰君は、ポスターやSNSを活用して意識向上に努めていると答えた。
学校給食についての議論も行われ、中学校での給食が栄養バランスを重視しつつ、子どもたちが満足するよう「おいしい」と感じることが重要であると指摘された。また、給食の残食問題についても取り上げられ、教育長の金瀬聡君は、各調理場での残食量を具体的に報告した。中央調理場での残食量が高いことに対しては改善が必要と述べ、今後は子供たちに喜ばれる給食となるよう努力する意向を示した。
さらに、さくらキャンパスの利用計画も報告され、民間の意見を取り入れた施設の設計が進められることが確認された。新たなビジネスチャンスとしての側面も評価され、地域活性化に向けた期待が高まる。
これら一連の議論は、宇和島市の未来を見据えた重要なテーマを提示し、市民参加や関係者からの意見を重視し、持続可能な施策を模索していく必要があると訴えかけた。