令和3年3月の館山市定例会において、市民生活に影響を与える重要な議題が取り上げられた。
その中でも、特にテレワーク・ワーケーション推進施策が注目を集めている。この施策に関して、室 厚美議員は「生活や経済面で疲弊した中、テレワークやワーケーションの推進が唯一の光という認識が広がっている」と指摘した。市長の金丸謙一氏は、館山市が都心からの近接性と自然環境に恵まれ、テレワーク・ワーケーションの拠点として高いポテンシャルを持つと強調した。
市では、テレワークやワーケーションを実現するために、拠点施設の整備やIT関連企業の誘致を進め、地域との企業間交流を深めることを目指している。金丸市長は「具体的には、ワーケーションの拠点施設の整備支援を通じて新たな事業の創出を促進していく計画です」と述べた。
また、室議員からは空き家の有効活用と空き家バンクの活性化についても質問があり、金丸市長は「空き家のリノベーションを進め、テレワークやワーケーションの拠点として活用することが重要になっている」と述べた。市ではNPO法人おせっ会と連携し、市内空き家の情報提供にも注力しており、空き家の所有者を支援する方策についても今後検討を進める意向を示した。
さらに、学校再編についても議論が行われ、教育長の出山裕之氏が「地域住民の意見を考慮しつつ、児童生徒数の減少に対応した学校再編が必要とされています」と発表した。答申を受けて、今後は基本指針の改定を進めていく意向が示された。
鈴木順子議員からは、第9期高齢者保健福祉計画や第8期介護保険事業計画に関する質問も相次ぎ、地域の支え合いや介護予防の重要性が強調された。特に、災害時や高齢者の権利擁護に関する取り組みが地域での連携を促す鍵となるとされた。コロナウイルスの影響を乗り越え、地域社会の健康を守るための施策が今後求められていくと考えられる。