令和3年2月1日、館山市役所で臨時市議会が開かれ、重要な議案が審議された。
本会議では、令和2年度館山市一般会計補正予算(第11号)が中心の議題となった。金丸謙一市長が提案したこの予算案は、歳入歳出をそれぞれ4,499万4,000円増額し、総額295億1,280万1,000円を目指す内容である。主な歳出項目には、新型コロナウイルスワクチン接種事業や防災行政無線の更新が含まれ、特に市民の安全が重視された。市長は、歳出の具体的な内訳や新型コロナウイルスへの対応策について詳しく説明し、迅速かつ的確な施策を求めた。
議案に関する質疑では、鈴木ひとみ議員が新型コロナウイルスワクチン接種事業について質問。接種会場や高齢者の移動手段の確保、基礎疾患を有する者の特定方法についての懸念が示された。鈴木議員は、「現金化が進む中で市民への情報提供が極めて重要である」と強調し、積極的なアナウンスを求めた。この質疑に対し、小澤一典健康福祉部長は、接種会場等の検討が進んでいると回答した。
続いて、森正一議員が新型コロナワクチン接種に関する具体的な運用計画について質問した。接種券作成業務が異なる委託先になることや、医療従事者への接種について不明な点が多いことが明らかとなった。森議員は「LINEを活用した予約管理システムの導入について、ぜひ検討を進めてほしい」と提案した。これに対して部長は現時点で不明な情報が多いものの、スムーズな事業実施を目指して検討を続ける考えを述べた。
さらに、室厚美議員が防災行政無線整備事業について問うと、川上孝総合政策部長は「防災行政無線は重要な情報伝達手段であるが、老朽化が進んでいるため、次期更新の要否を検討中」と答えた。これに加え、安全・安心メールなどの登録者数やその効果についても言及され、登録促進が求められた。
これらの質疑を経て、議案は原案どおり可決され、会期は本日1日のみに決定された。議長はその後、会議を閉会すると告げた。市民からの信頼を得るため、今後の情報提供やワクチン接種の進捗が注視されることとなる。