令和4年度の館山市定例会が開催され、環境や公共交通に関連する複数の議案が上程された。
特に注目されるのは、館山市廃棄物処理及び清掃に関する条例の一部改正に関する議案である。この改正により、従来無料であった可燃物30キログラム未満や不燃物100キログラム未満のゴミ処理に対して有料化が決定される。鈴木ひとみ議員は、廃棄物の有料化に伴い不法投棄が増加する懸念があると指摘し、町内会への加入を促すことや、不法投棄防止のアナウンスを強化する対策を求めた。
これに対し、笠井善幸建設環境部長は、引き続き不法投棄防止に向けた取り組みを行うとし、監視パトロールの実施や啓発活動を進める考えを示した。また、森正一市長も市民に不法投棄を避けるよう呼びかけている。
次の議題では、令和4年度館山市一般会計補正予算において市街地循環バス運行費が議論され、石井敏宏議員からは高齢者や車椅子利用者へのバリアフリー対応を求める意見が出された。市長はノンステップ型車両の導入を検討しているとし、利用者からの意見を的確に反映させる姿勢を示した。
また、館山市下水道事業会計補正予算においては、鏡ケ浦クリーンセンターの維持管理業務が議題に上がり、望月昇議員が6億円を超える委託費が妥当かを質問した。笠井部長は入札前の額であり、物価高騰を考慮していると説明したが、今後の見直しが必要との意見もあった。
最終的に全ての議案は常任委員会に付託され、今後の進展が期待される。市の政策は市民生活に密接に関連し、環境保護や交通の利便性向上に向けた努力が求められていることが明らかとなった。