令和元年の定例会での質問に基づき、館山市の財政と施策の現状について議論が展開されました。特に未利用財産の活用が焦点となり、市が保有する246筆の普通財産のうち、158筆が未利用で、その面積は約6万5千平方メートルに上ります。大きな市有地として、鳩山荘が報告され、他に具体的な発表はありませんでした。
赤山地下壕の利用状況については、平成16年から一般公開されており、すでに30万人以上の訪問者を記録しています。見学コースとしては約250メートルのみが公開されている中、未公開部分の利用は老朽化や崩落の危険性から難しいとの説明がありました。さらに、稲村城跡については、市が地域の歴史遺産を次世代に引き継ぐために、整備と活用に力を入れる方針を示しました。
また、館山運動公園の隣接地に関しては、食のまちづくりを進めるための計画が今後進行する見込みです。しかし、現段階では民間からの参加者が見つかっていないため、市としても新しいアイデアを模索中です。武将里見氏に関連する文化遺産の利用は、南房総市との連携が必要とされ、現行の整備計画を基にこれからの施策を進めます。
農業問題に関しては、耕作放棄地の現状、農業基盤整備事業の進捗が問われ、所有者不明農地への対応策も検討されています。農業の将来が懸念される中、支援制度の活用で新規就農者の育成が重要とされました。特に、既存の農地が適正に管理される必要があり、この施策に取り組むことで、地域農業の未来を守る意義が強調されました。
最後に、ドローンの利活用が話題になりました。災害対応や農業、物流の分野での活用が期待され、市もその導入や利活用を真剣に検討することとなりましたが、地理的制約もあり、一筋縄ではいかないまま、しっかりした検討が必要です。今後も多方面からの意見を基に、効率的な施策を考えるべきとの沈思が提起されました。全体を通して、館山市は未利用資産の活用と、地域の未来を見据えた事業が求められていることが浮き彫りになりました。