令和2年4月28日に開催された館山市議会臨時会は、重要な議案を討議の上、採決された。資格を持つ18名の議員が出席した中、様々な議案が承認された。その中でも特に新型コロナウイルス対策に関わる議案は注目を集めている。
金丸謙一市長が提案した館山市市税条例の改正は、国会の法律改正に基づき必要とされた。主な改正点は、個人市民税における未婚の独り親への税制上の見直しや固定資産税の制度改正などである。また、国民健康保険税と介護保険条例についてもそれぞれの税制改革に対応した専決処分が行われた。
さらに、前澤友作氏からの20億円の寄附を受けて設立された「前澤友作館山応援基金」は、観光振興や地域産業の支援に大いに期待される。市長は、前澤氏との対話を通じて「館山のポテンシャルを感じている」と強調した。市としても、この基金を効果的に活用し、地域振興策を推進していくとの方針を示した。
注目すべきは、観光産業や中小企業への支援策だ。議案第31号で提案された一般会計補正予算には、新型コロナウイルスの影響を受けている中小企業を支援するための融資制度が設けられた。審議中には、望月昇議員から「何点か具体的なところを再質問させていただきます」として、融資の具体的な内容や返済不能時の措置について質疑が行われた。経済観光部長の石井博臣氏は、現行の融資制度の詳細とその条件を明確にし、「返済不能となった場合は保証協会が債務を弁済する」との見解を述べた。
このように、臨時会では喫緊の課題に対するさまざまな支援策が承認された。新型コロナウイルスによる経済的な打撃を乗り越えるため、迅速な対応が求められているところである。市は市民の生活支援を最優先に、今後の取組を一層強化していく考えを示している。