令和2年5月18日、館山市で臨時市議会が開催された。
この会議では、特に市長や特別職の給与削減が重要な議題として取り上げられた。
金丸謙一市長は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、特別職の給料を10%削減する条例の制定を提案した。
この措置は、厳しい経済状況を反映したものであると説明された。
金丸市長によれば、削減分の分配先は一般財源として活用される予定である。
また、先の自然災害からの復旧支援にも充てられる可能性があるとも強調された。
市長は、「現状、外出自粛や人との接触減少の影響を受け、市民の生活が困窮している。
したがって、三役の給与を削減することが妥当である」と述べた。
他の議員からも市長の提案に対する質疑が行われ、削減率や削減期間に関して詳しい説明を求める声が上がった。
室厚美議員は、削減額や期間の具体的な背景を伺った上で、「市財政が厳しいから削減するのは理解するが、具体的な使い道を示すことが必要」と述べ、納得できる説明を求めた。
一方、鈴木ひとみ議員は、特別職の給与削減による金額を利用して、医療機関や困窮する家庭への支援に充てることを提案した。
この意見に対して市長は、国からの補助金も考慮しながら、今後の予算編成を行いたいと回答した。
さらに、発議案として新型コロナウイルス感染症対策の財源確保のため、議員報酬を5%削減する条例案が上程された。
この案も全議員の賛同を得て、無事に可決された。
市議会は、令和2年度の一般会計補正や国民健康保険特別会計補正予算についても議論し、最終的に原案通り可決した。
このように、議会は市民のために迅速に対応する姿勢を示したと言える。