令和4年2月2日、「館山市役所議場」で令和4年第1回市議会臨時会が開かれた。全議員18名が出席し、主要議案が審議された。特に重要な議案は、議案第1号の和解についてである。
金丸謙一市長がこの議案について、東京高等裁判所の裁判に基づく和解勧告に応じることを説明した。自死事件の損害賠償請求控訴事件に関連し、議会の議決を求めようとするものである。
議案に対する質疑が行われ、室厚美議員が発言した。「この和解の内容は受け入れる形で良いと思う」としながらも、市民への説明責任や再発防止の観点から、さらなる質問を行った。議案にかかる裁判関連の費用は合計で1,044万7,000円に達することが確認された。
市長は、和解の受け入れ理由を「裁判所からの勧告によるもので、紛争の早期解決を図るため」と述べ、両当事者にとっての不幸な事態を強調した。室議員は、今後の職員の健康管理やコミュニケーションの重要性についても言及した。
続いて議案第2号、一般会計補正予算についても議論された。金丸市長が財政の状況を説明し、追加予算総額を241億843万円とする予算案を提出した。歳出には、損害賠償請求の和解金として300万円、新型コロナ影響に関する農業支援金として2,840万円が計上されている。こうした緊急対策が急務であると強調された。
また、室議員から上原漁港の利用状況や今後の漁業振興に関する質問があり、町の水産業の現状と未来についても議論が交わされた。西岬漁業協同組合との連携が、漁港の有効活用に向けたカギとなるとの意見が出た。
最後に、議案第3号が提出され、学校現場で働く人々の処遇改善に向けた予算が組まれた。市は今後の教育支援についても力を入れていく考えを示した。
このように、本臨時会では、和解を受け入れることの意義と、現行の会計補正が厳しい財政状況における重要な対策であることが再確認された。議会はこれらの重要案件について、原案どおり決議し臨時会を閉会した。