令和6年5月17日、館山市で臨時会が開催され、様々な議案が審議された。議案第38号と第39号は、税条例の改正に関連しており、特に国民健康保険税の改正が大きな課題となった。
市長の森正一氏は、議案第38号について、地方税法の改正に伴う市税条例の改正が必要であると説明した。その中で、償却資産に対する課税標準の特例見直しや、土地に係る税の負担調整の継続が盛り込まれた。
また、渡辺雄二議員からは、国民健康保険税条例の改正に関する詳細な質問がなされた。特に、課税世帯数や増税対象世帯数についての具体的なデータを求める声があった。これに対し、総務部長の別所正之氏は、課税されている世帯数は8,843世帯であると回答した。さらに、改正により64世帯が増税の影響を受ける一方、33世帯が新たに減税対象となることを明らかにした。
質疑が行われた後、討論の時間が設けられた。反対意見を述べた渡辺議員は、国民健康保険税が高すぎるとし、政府に対する国庫の負担増加を求める必要性を強調した。一方で賛成意見として、石井敏宏議員は、軽減措置の拡充が低所得者にはプラスであると述べ、議案の妥当性を認めた。さらに、国の負担が足りない中、地方自治体としての適切な措置が必要であるとも言及した。
議案は最終的に、賛成多数で承認され、次に市長から説明された議案第40号についても全員の賛成で可決された。議長の太田浩議長は、副議長の辞職についても報告し、鈴木順子議員が新副議長に選出されたことを発表した。
全体として、会議は円滑に進行し、重要な議案が迅速に承認される結果となった。これにより、館山市は税制改革に向けた一歩を踏み出すことができたと言える。