館山市は、令和6年度予算案について様々な議案を議論した。
今回の予算案には、市街地循環バス運行事業の拡大が重要なテーマとして取り上げられた。12番望月昇議員は、このバス運行事業について質疑し、その効果や運営について詳細な質問を行った。この事業は地域住民の移動手段の確保を目的としており、高齢者などが主な利用者となる。
望月議員は、予算書73ページにある市街地循環バス運行事業に関して、令和6年度限りの予算かどうかを確認した。市長の森正一氏は、令和7年度末までの契約を結んだが、令和8年度以降も改善を加えつつ運行を続けたいと意向を示した。
加えて、電気バスが遅れている問題も取り上げられた。これは納車時期の遅延や、内部の設置作業が長引いているためであり、運行は4月下旬を予定している。このバスの愛称「かいまーる」は住民にも親しまれ、PR活動を強化する方針があるとのことだ。
望月議員は、具体的な成果や利用者数についても質問した。令和4年度の利用者数は約15%減少したものの、運賃を100円から200円に上げたことで収益は約50%増となった。現状の収支率は約9%であり、少ないが館山市の公共交通の現実を反映している。市長は、「市民の利便性を追求するため運行を続けている」と強調した。
加えて運行コースの見直しや、運賃の一時無料化なども議論された。多くの意見が寄せられており、特に電気バス導入を機にした利用促進のための施策が期待されている。望月議員は「市民が愛着を持つための広報活動が必要だ」と述べ、利用者が増えるための対策を強く求めた。
市長は補助金や制度の見直しを踏まえながら、柔軟な運行を目指す考えを示し、意見を聞く姿勢を崩さなかった。今後、利用者の声を反映した運行改善が期待されている。